いい兄さんの日


 
 
いい兄さんの日(だいぶ過ぎた)
ロボットと過ごした五人の話のポールです。
サブディスプレイでスポーツ中継見てるような場面ですがケーブルとか完全に描き忘れました。未来なので無線的なやつで繋いでるのかもしれないということで一つ……。
 
ポールはオマケでも言及しているように、中継なども趣味で見ますが、見ている間殆ど真顔ですし、どっちが勝ったとしてもやっぱり真顔です。面白いとは思っていますが、勝ち負けを面白がっているわけではないのと、そもそもそう言ったことであまり表情の変わるタイプではないです(笑わないわけではなく、他人と一緒にいない時は笑わないというだけです。感情自体は豊かな男です。ただ、他人に見せる必要がないのに自分の感情を表に出すことに意味を見出していません)。妹と一緒に居る時はかなり表情がころころ変わり、妹と一緒にいられさえすればいつもニコニコ笑顔な男です。
 
ここから本編ネタバレと性的な表現を含みます。
 

 
 
実のところ、ポールはジャネットを殴ったりしたことはなく、罵倒の類の人格否定もしたことがありません。ポールはジャネットを愛していて、暴力を振るいたくなる類の愛情を持っているわけではなかったので。そう言った加虐趣味を持っているわけではなかったです。そのため、ただ屁理屈じみた理論とジャネットの能力の否定によってのみ、彼はジャネットの人格をズタズタにしました。そしてめちゃくちゃになったジャネットの頭に己の理屈を刷り込んでいくという、あまりに洗脳じみたやり方で自分の人形にし、性的な行為に及んでいます。なので、彼の中では、妹との行為はずっと『合意』でした。何故ならジャネットが抗わないので。抗ったとしても、それは彼女が正常な判断ができないためなので。ジャネットに関しては本当に無敵の理論で生きています。
また、ポールはジャネットが好きで、好きな人のことは褒めたいタイプなので、ジャネットのことは褒めます。「お前は確かに頭のいい子だよ。俺の誇りだ」とか。でもその上で、ジャネットが少しでも自分のルールから逸脱すると、自分が如何にそんなジャネットより優れているかを説き、「これがどういうことなのか、賢いお前なら理解出来るね?」と言うのでした。
本当にポールは自分が何をしていたのか、ジャネットが死ぬまで、あるいはジャネットが死んでも、理解していませんでした。最初から最後まで、それが彼の愛情だったのです。
因みに、避妊はしていました。そういうことはパートナーの同意が必要だよなと思っていましたので、そこだけはジャネットが拒否するまでもなく自分からそうしています。ただ彼の本音としては(ポール自身も意識はしていませんが)単純に、子供は要らなかっただけだと思われます。ジャネットがいない世界で生きていられなくて死んだ男が、子供なんて欲しがるわけがないのでした。
そういう裏話です。いい兄さんの日で描きましたが、全然いい兄さんではない……。